リレー小説ファイナル

  • 例によってこれまでのあらすじ

寒村に住む少女ケイトは、ある夜、サンタクロースの訪問を受ける。
こともあろうにサンタさんは道に迷っていて、プレゼントの受け取り主であるベティの住む町を写した写真は、最前ケイトがおじからもらった絵葉書の裏面と一致していた。
ケイトはさらにサンタの正体がおじさんであることを見抜いていたものの、口には出さずに二人でベティを探すたびに出る。
道中、ケイトは幼少期にベティの母親であるサラと会っていたことを思い出す。
サラとケイトが分かれた場所、雪達磨駅で、二人は再会した。
サラはなぜかケイトのことをよく知っているようだった。
謎の女、サラに誘われるがまま、ケイトはサラの住む町にやってきた。
町の駅のホームで二人を待っていたのは、サンタクロースであったはずのおじさんの汚らしく酔っ払った姿だった!
なんとおじさんはかつて、ケイトの母であるサラをさらい、自分のものにしてしまったのだと言う。そして、己の罪深さに気づいたおじさんは気が狂ってサンタと酔っ払いに分裂してしまっていたのだ!
さらに、酔っ払いの方のおじさんは死んでしまったと言う。
残ったサンタのおじさんに、サラは尋ねた「プレゼントは何?」と。(全十五話中十四話まで)

  • 第十五話、閉じた物語

「全てはわしが悪かったのか・・・・・・」
サンタのおじさんはため息をつきました。
「いいだろう。私はもうあなたたちの前から永遠に消え去ることにしよう」
とうとう、サンタさんまで消えていってしまったのです。
そして、ついさっきまでサンタさんがいたところには、ケイトの死んだはずのお父さんが立っていました。
「ああ、会いたかったよ、ケイト」
「お父さん!」
「残念だけどケイト、僕はしばらくのあいだしかこのよにいられないんだ。これからもお母さんたちと仲良く生きてね」
(完)