橋立

とゆーわけで、京都は京都でも日本海天橋立へ行って参りました。
山の天辺から見ると松に覆われた青い砂嘴が湾の向こうへとうねっており、なるほどいい眺めです。
さすがに3キロも松林が続くので、歩いて通り抜ける際には半分くらいで十分な気持ちになります。自転車推奨。
面白かったのは、電車の駅から1キロほど砂嘴を歩いていったところにある井戸で、きちんと真水が湧くのです!目の前が海だというのに、真水が湧く不思議。自然って面白いですね。
あと、天橋立と言うと講談物の「岩見重太郎 敵討天之橋立」が有名だそうです。親の敵討ちを天橋立でするという筋書きなのですが、「試し切りに使われた石」なるものが残っていて、確かに袈裟懸けにばっさり切れているのです。果たして石なんか切って日本刀は無事だったのか、という夢の無い疑問が湧きましたが、「切れの良い日本刀だと相手が苦痛を感じないから、わざと刃こぼれさせることで、切られた相手に痛い思いをしてもらうのが目的だった」と脳内補完することにしました。
なお、天橋立の付け根には伊勢神宮の原型ともいわれる「籠(この)神社」があり、そこの狛犬が毎夜天橋立で通行人を襲っていたところを岩見重太郎が退治した、などという伝説もあります。
天橋立は与謝野寛などの俳人ゆかりの地でもあります。句碑が残されていて、簡潔にして濃厚な句を味わえます。和泉式部も句を残しているくらいですから、この地は日本の詩を育んだ場所でもあるのでしょう。