うーん

お腹の調子は治ってきました。まだちょっと痛いですけど、何がいけないんですかね。落ちたものでも拾って食べたかしら……


若手研究者夫婦が同居して研究をできるように、という支援制度を作ろうみたいな話が出ています。
若手研究者夫婦、同居して研究を 文科省が支援制度:日経
世界中そうなのですが、駆け出しの研究者は数年単位の任期付の契約からスタートします。しかも日本では非正規雇用のままで長期に契約を更新できないよう法律が変わりましたから、それへの対応として再雇用をしないと明記している契約も多いです。勢い、任期が切れたらどこか別の雇い主を探さねばならない。そうなると夫婦が二人とも研究職の場合、どちらかが遠方へ転勤するとそれに合わせてもう一方が仕事を辞める(大抵は夫が転勤すると妻が研究職を辞める)のだけれど、それでは研究者の損失だというのが発端のようです。
具体的には「夫が東京のA大学から北海道のB大学に転勤する場合、国がB大学に妻の雇用経費や研究費などを支給する」というものらしいのですが、これって夫婦が同じ分野の研究者か、転勤先が夫婦それぞれの分野を研究している必要がありますよね。
しかも、研究機関はそれぞれに得意分野があるので、家族に合わせて転勤したからと言って転勤前と同じ業績を見込めるかといえばそうでもない。夫婦と言えど、研究者としては互いに独立しているので、キャリアパスが違うのです。そこら辺を考えると、恐らく「二人の独立した研究者が、互いのキャリアを維持したまま同居する」という前提条件はおかしい。研究者が自分の業績ではなく家庭の事情で研究職を辞めるのを防ぐ、というのが目的ならば、同居を条件とせず別居していても毎週末に会えるよう交通費を支給する、とかもやればいいのにと思います。