アビエイターに萎える
ストーリーは、レオナルド ディカプリオが扮するハワード ヒューズが、
それはもう好き勝手絶頂に飛行機にのめりこむお話。
ご両親が石油で一山当ててしまったおかげで、金に困らないヒューズ君、
前代未聞の制作費で第一次大戦物と思われる飛行機映画をぶちあげます。
それは決して金持ちの余興ではなく、ただ単に本物志向、本格志向な人がお金持ちだったみたい。
で、さらに航空機会社を買収し、世界最速の偵察機や、世界最大の飛行艇を作ろうとします。
同時進行でハリウッドの女優たちとの出会いと別れ、確執を経験します。
折悪しく第二次大戦が終結し、米軍が発注した偵察機や飛行艇は全部キャンセル。
マスコミに嗅ぎまわられたり飛行機事故で死にかけたり会社がつまずいたりするうちに、
ヒューズ君は精神を病んでしまいます。
ちょうどパンナム航空が独占していた大西洋の旅客輸送に手を出そうとしていたので、
パンナムシンパの政府関係者に圧力を加えられたりします。
容疑は政府から受注した飛行機を作らずに、費用をちょろまかしたこと。
精神が狂ってしまったところに輪をかけてひどい災難が降りかかったわけです。
そこへ、母性愛あふれるヒロイン登場。ヒューズ君立ち直ります。
最後に公聴会で政府関係者をねじふせ、
発注キャンセルの巨大飛行艇の試験飛行に成功したところで、話は終わりです。
この三時間もある映画に通底するものは・・・・・・よくわからない。
私も相当鈍い人間ではあるけど、この映画は何が主題なのかよくわからない。
見せ場は幾らでも有るんだけど、「此処は絶対見ろ」っていうシーンはない。
金持ちの気がふれるのを見て笑おうぜっていう映画なのかな。
よく言えば、連続テレビ小説か、大河ドラマの総集編。
悪く言えば、カメラアングルとBGMを堪能させる冗長な映画。
多分、ディカプリオがアカデミー賞の主演男優賞を逃したのは、
どこに一番力を入れて演技すればいいのか解らずに演技したせいだと思う。
全編を通してうまく演技しているんだけど、このシーンを観客に印象付けようという演技は見られなかった。
今日書いたことが見当はずれなら、
映画を受験で見てなかったからセンスが鈍ったのかもしれない。