実話(らしい)

  • 某大学○学部×学科の教授たちの雑談より

「いや〜年はとりたくないものですねぇ。最近の学生の趣味とか流行とかにはついていけませんよ」
「鈴木教授もですか?いやはや私だけじゃないんですねえ。十年前は金髪の学生といえば留学生しかいなかったのに、いまじゃ研究室生の半分くらいが金髪ですよ」
「髪だけならまだいい。学生たちの日本語が時々分からなくなるからこまる」
「日本語といえば、この前流行語大賞が決まりましたよね」
「え〜と、小泉旋風でしたっけ?小泉劇場だったかな?」
「そうそう、あと、あの『フォ〜〜』って叫ぶやつ。私、学生が最初にやっているのを見たときはいったい何があったのかと思って心配になりましたよ」
「お笑い芸人の物まねだったんですね」
「そうそう、レッサーパンダでしたっけ?」
「忘れてしまいましたが、確かそんなような名前でしたね」
「あとなにかあったかなあ・・・・・・あ、そうそう、一つだけわからなくって気になって仕方がないものがありましたよ」
「そんなもの、ありましたか」
「ええ、たしか・・・・・・萌え?でしたっけ」
「萌え・・・・・・ああ、確かにありましたねぇ」
「ご存知ですか?」
「いや〜知りませんねえ。学生なら知ってるかと思いますが」
「聞いてみますか」
「聞いてみましょう。お〜い、田中くん」

  • 後日、鈴木教授の講義中の余談より

「自分がよく知っているつもりのことであっても、他人に説明するのは非常に難しいことです。ましてや、相手がその分野についてまったく無知である場合は、説明する側に技術が求められます。私も先日、学生から初めて『萌え』についてレクチャーを受けたのですが・・・・・・」
(学生大爆笑)
「・・・・・・意外と上手な説明で、非常に興味深かったです」
(学生どよめく)

注)鈴木、田中という苗字は架空のものです。また、教授の会話は私の想像の産物です。