リレー小説その3

日記が一日おきになっていますが、お許しくださいな。
それはそれでそれなりに忙しいんです。
じゃ、続きでも書きます。余裕がないので今日は一話だけです。

  • 第七話、開かれた記憶

取り出したハンカチを見て、ケイトはサラのことを思い出しました。
吹雪の中、二人は歩いています。
まだ幼かったケイトは、サラに引かれて駅にたどり着きました。
「いい?ケイト」
サラは口を開きました。優しく、暖かい声です。
「――――――」
サラの声はなぜか聞こえませんでした。
そして、サラは鉄道に乗って、どこかへ行ってしまいました。
後には、ケイトとおじさんだけが残されていました。

「何か思い出したのかい?」
サンタクロースはたずねました。
「いいえ。でも、私はサラと叔父さんと一緒にいた。だから、きっとおじさんなら何か覚えているかもしれない」
「そうかい。で、そのおじさんというのはどこにいるんだい?」
「彼は・・・・・・私たちの目的地にいるわ」

  • ふりだしにもどった、というか

かくして、サラ ブラウン探しの手がかりは途絶えてしまいました。
つ〜か、ちょっと前にサンタさんが叔父さんであることに、ケイトは気づいているはずなんですが、そのサンタさんに「叔父さんは目的地にいるわ」と言い切ったケイト。果たして彼女は無邪気なんでしょうか、それともいやみったらしいだけなんでしょうか。
目的地の大まかな場所を、おじさんからの絵葉書でケイトは知っている。
そのおじさんがサンタクロースに扮してケイトの元へ訪ねてきた。
ところが、そのサンタさんは目的地がどこにあるのか知らない。
なんかちぐはぐな展開ですよね。