息抜きクエスト

Dungeons & Dragons OnlineというMMORPGクローズドベータテストを、勉強の息抜きにやってみました。
いい年してファンタジーの世界まっしぐらのゲームに現を抜かすのは、ちょいと気が引けますが、ま、息抜きだから問題はないでしょう。
このゲームは典型的なヨーロッパのファンタジーの世界を舞台にしており、私はドワーフのバーバリアンという典型的でなんのひねりもなく安直なキャラで遊んでおります。息抜きに選んだクエストは、こんな感じのものでした。

ある男がおびえている。
男はコボルドたちに安物の宝石を高値で売りつけたという。それだけならば別にトラブルもないのだが、コボルドたちは買い取った宝石を占拠した建物の祭壇にご神体として祀ってしまったのだという。男は私に依頼した。これ以上コボルドがご神体を崇めにやってこないよう、宝石を取り返して欲しい、と。
男は小心者らしく、後々問題が起こらないよう、コボルドの予言者たちの被害は最小限にとどめるようにと付け加えた。

前置きはともかく、要は妨害に来るコボルドたちを倒して宝石を一個取り返せばよいのだ。
大して時間もかかるまいと踏んで、クエストを始めてみたものの、意外と難しい。
まずコボルドたちが多い。曲がりなりにもバーバリアンなのでちょっとやそっとの攻撃でやられることはないけれど、さすがにみんなしてよってたかって殴りかかられたら痛い。ところが、なるべく倒してはいけないコボルドの予言者は一般のコボルドと見分けが付きづらい上に結構アグレッシブに攻撃してくる。しつこいなあと思って切り伏せたら予言者様で、リミットに一歩近づいてしまったりする。こちらの方が足が速く、ある程度走ると振り切れるので、とりあえず近くの袋小路に予言者を誘い込み、全力疾走で振り切れば追いかけてこないが、さすがに何べんもこの作業を繰り返すと飽きてしまう。しかも、祭壇の周りには当然のことながら山のようにコボルドたちがいる。さすがにこれ全部を相手にするのは無理なので、作戦変更。
意を決した私は、強行策に出た。やおら立ち上がり雄たけびを上げつつ、群がる信者を飛び越え、立ちふさがる予言者を跳ね飛ばし、祭壇に昇ると、依頼の宝石をむんずとつかみ、再びコボルドの群れの真っ只中を走りぬけ、まんまと逃げおおせて見せたのだ。


ただの強盗である。


考えてみれば、哀れなのはコボルドたちです。安物の宝石でぼったくられた挙句、それを祀ってしまったがために私という強盗に押し入られたのです。果たしてこんな手前勝手なクエストをやってもよいのでしょうか?
まあ、息抜きには構わないのでしょう。