山寺

無事に山形に着いて両親と合流。仙山線に乗って山寺へ行きました。
宝珠山立石寺」が正式名称だそうですが、通称「山寺」で、最寄の駅名も「山寺」。松尾芭蕉が「静かさや岩に染み入る蝉の声」を詠んだ場所です。
細く鋭い谷の断崖に沿うように作られた施設が、駅から見えます。斜め45度上、岩の上、崖のふちに建つお堂が印象的です。そして、実際に杉林の中の石段を数十分上り詰めれば、奥の院から谷底が見渡せ、松尾芭蕉の世界が広がります。残念ながら雪はすっかり融けたのに青葉はまだ茂っていないのでまだまだ寂しい風景でしたが、視界の両端を岩山にさえぎられ、遠く谷底に河岸段丘が見える様子は、さながら水墨画の世界。
ちなみに、崖のふちのお堂は「出世をもくろむ邪念の篭った僧が修行をしていると転落死した」とか。一瞬「それって長時間座禅を組みすぎて足が痺れたんじゃ・・・」とか考えましたが、それじゃ死んだ人が虚しすぎるので、きっと本当に邪念が抜け切っていなかったのだと思います。うーん、単なる事故死と邪念が残っていなかったゆえの罰、どっちと捉えたほうが浮かばれるのでしょうか*1
現在見学できる施設は、手すりとかがついているので大丈夫です。まあ、石段は急ですが、体力に自信がない人も、休み休み登れば行けると思います。ただし、ハイヒールは無謀だと思います。

*1:ありがたみもへったくれもない感想。よい子はまねしてはいけません。