明日も(押し)通し

私は高校で「ある日突然産業革命が始まり(それ以前は暗黒時代だった)プロシアがフランスをけちょんけちょんにしてドイツ帝国になった(そこから現在までは記憶が飛んでいる)」という不思議な世界史を習っていました*1
なんというか、日本史すら太平洋戦争を無事に終えられるか怪しいのが現実の日本史の授業ですから、海の向こうの歴史なんてそんなものでいいのかもしれません*2。これは私の偏見ですが、日本史で大切になるのは近代史からであり、そこに力を入れるためにも、歴史教科書はぜひとも中世から昔の歴史をもっと圧縮するべきだと思います。確かに2000年来の歴史は大切なのですが、平城京から平安京に遷都することよりも、焼け野原だった日本がなんで摩天楼だらけになれたのかを考えたほうがよほど有意義だと思います。
そうまでして歴史を覚えねばならないのは、教養という点もあるのですが、実用上は「歴史に学ぶ」すなわち過去の失敗を学んだりして同じ失敗を繰り返さないためだと思います*3。わき道にそれてよいなら、私も文化史や技術史が嫌いなわけではありませんが、そういうのは無理やり覚えるんじゃなくて古典を読んだり美術館要ったりするうちに興味がわいて自分から歴史の教科書を開くものであって、強制的にいやでも覚えさせるなら失敗史だと思います。
特に、政治制度や統治方針の失敗史って大切だと思います。なぜ民主主義がわが国を始め世界各国でとられているのか。民主主義を名乗っていながら、民主国家であることを認められない国が(すぐ隣とかに)存在するのはナゼか。
たぶん大雑把にまとめれば「折角決めたルールを上手いこと使いこなせなかった」になるんだと思いますが、じゃあ下手な運用法とは何か、を考える必要があります。「俺にはこれこれこういう権利が備わっているんだから好きに使わせてもらう」や「俺はこれこれこういうことをやりたいから、適当に誤魔化して邪魔なルールを排除して都合よくしてしまおう」的な運用法を繰り返す
と多分失敗するのですが、その限界線はどの辺かとかも、意外と歴史の狭間に見れたりするのです。やりたいことをやるのは良いことなのだけれど、強引にやりたいことだけを一発で押し通そうとすると近道のはずが遠回り、骨折り損のくたびれもうけになる。で、それに振り回されるほうも大変になるんですよね。
やれやれ・・・

*1:記憶違いだったら高校同期の方、突っ込んでください。ひょっとしたらナチスドイツが滅んだかもしれませんが、この辺から先は私の趣味の世界に入ってしまうので学校で習った範囲が曖昧です。

*2:私の日本史は「大日本帝国という国がポツダム宣言を受諾した」で終わっています。

*3:これは私の偏見ですが、日本的な意識で失敗を繰り返さないと言うと「もう二度とやらない」ですが、欧米的意識なら「次はもっとうまくやる」です。