reconstruction
サークルの後輩が実は昔居た塾の後輩でもあり、あまつさえ今もTAしてるという衝撃の事実を知り「じゃぁ今度勤務中に遊びに行くよ」と予告したので、予告どおり古巣へ遊びに行ってきました。
が、その日、後輩が受け持っていたクラスが最終講義で普段より早く終わってしまったために、後輩は既に帰宅してしまったとのこと。予告までしていったのに・・・所詮私の存在なんて・・・花火大会鑑賞会にも誘ったのに振られたし*1・・・
幸いにして、塾長*2、同期*3、事務の方*4、お世話になった英語科主任*5と当時の顔ぶれが居たので、浦島太郎とまではいかなかった。それどころか、行くのは2年ぶりで、人によっては5年も会っていなかったのに、ナゼか全員私を覚えていてくれた。嬉しい。
あまりに嬉しかったので、たまたま読んでいた「Pol Pot's Little Red Book」を寄贈してきた。
Pol Pot's Little Red Book: The Sayings Of Angkar
- 作者: Henri Locard,David Chandler
- 出版社/メーカー: Silkworm Books
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
で、その本を寄贈するといったら英語科の主任さんがえらく喜んでくれた。ボスニアから無事に帰ってこれたら、本棚を整理して適当に見繕ってもう何冊か寄贈しよう。
そんなことを話していたら、塾の事務の人にもっと頻繁に訪れるべきだ、そうすれば新しく入ってきた人たちとも知り合えるのにと誘われたのだけれど、それには少々抵抗がある。古巣は居心地の良い場所である反面、いろいろな思い出が詰まった場所でもあり、少々近寄りがたいのだ。
私はこの塾には中学高校と6年をお世話になったのだけれど、実はその間に自分と全く同じカリキュラムを受けた人がひとりも居ない。割と厳しい塾であり、中学1年の時の同期は続々と脱落して中学3年の2学期には、とうとうクラスに私1人しかいなくなってしまったのだ。マンツーマンといえば聞こえが良いが*6、担任は鬼のような人で私は心細かった。
そんな私の気持ちを汲み取ったわけではないのだろうけれど*7、高校に上がると同時に私は一つ上の学年のクラスに編入された。学年が一個上であると同時に別のカリキュラムで上がってきた人たちの中に1人座らされたので、なんとなく心細かった。というか、高校生の脳みそは日進月歩なので、勉強している長さが一年違うと会話についていけないのである。その状態のまま一年ほど過ごした後、高2の夏休み、すなわち所属しているクラスが本格的な受験向けのカリキュラムに差し掛かるころ、私はようやく同学年のクラスに落とされた。クラスの中で塾に通ってる期間では1番の古株であるはずなのに、まるで転入してきたような気分で複雑だったのは覚えている。とはいえ、比較的小ぶりな塾なためかそのクラスでは仲良くしてもらえた。そんなわけで最後の1年半は楽しかった。しかし、どうしても6年間を通してみると厳しい思い出の時間が長すぎて、楽しさと拮抗してしまう。実際、志望の大学に合格したのにその報告を3日もすっぽかしたのは、あそこから解放されたかったからなのではないかと、今にして思う。
そんなわけで、自室を整理していて見つけた湯島天神の合格鉛筆(10本1セット、未使用)をプレゼントしながら、そんな古巣の思い出に1時間ぐらい浸っていた。思い出の箱は時折開けるだけで十分かもしれない。