就活大落選

「就活大落選」とかいう冊子が研究室に落ちていまた。今年度就職活動を経験した先輩方の失敗談から学ぼうという主旨の冊子のようです。目立つ赤い装丁といい、なかなか見てくれだけは気合が入っているのですが、パラパラとめくると、いろいろと酷い。


就職活動を終えた人たち300人に聞きました。
Q.就活を始める前の自分へのアドバイスは?
A. 気合だ!17%, 頑張れ!16% 楽しめ!14% etc.

だめだこいつら・・・はやくなんとかしないと・・・

就職活動を終えた人たち300人に聞きました。
Q. あなたは(落選した企業に)なぜ落選しましたか?
A. エントリーシートに書いたことと違うことを面接で言った。社名を間違えた。クールビズ*1で面接に行った。面接日を間違えた。寝坊した。面接で寝そうになった。ヘアスタイルが悪かった。エントリーシートがスカスカだった。など。

だめだこいつら・・・はやくなんとかしないと・・・


そのうえで「申し込んでも96.3%の会社には落ちる」と脅しをかけていますが、むしろこういう学生を採用してしまった人事担当者の気持ちを知りたいです。
根本的に「学生300人に聞きました」と銘打ちつつも、取材に応じた学生の大学名や学部の分布がないので、300という数値データそのものに意味がなかったりします。大学や学部によらず9割6分も落とされるのであれば面白いですが、失敗談の記事を読む限り、全く内定をもらえない人と、複数内定をもらえる人の2極に別れそうな気がします。
10月号と銘打ってるのにオマケが夏物のファッションチェックというのも気になります。
ちなみに、紙面の最後の3分の1くらいが広告で、しかも内容がゲームの宣伝だったりします。いや、就職活動するならゲームしている時間なんて無いでしょう。100社はエントリーシートを出そう!企業研究もしっかりやろう!と声をかけておきながら、ゲームの広告を載せているのはどうなんでしょう*2


所詮、0円冊子は0円冊子というお話でした。
しかし、これを読むにつけ、日本の若者の就職難というのは企業に社員を雇う余裕が無いのではなく、雇われるに足る若い人材が払底していることに原因があると見たくなります。

*1:Tシャツ、短パン、ゴムサンダルにサングラスがクールビズだと思い込んでいないことを切に祈る。

*2:企業も広告を出すかは良く考えていると思われるので、つまり就職活動関連の冊子と言いつつゲームの広告が載る程度の代物である、ともいえる。