とすか

友人に誘われて、江東オペラのトスカを見てきました。
歌手トスカ役の人は髪型というかメイクが黒柳徹子で、トスカの恋人、画家カヴァラドッシ役の人は市村正親とコロッケを足して2で割ったような感じでした。
全体としては主だったところをプロがやるアマチュア団体ってこんな感じだよねって出来でした。統計的には平均も高いけど分散も大きい、みたいな。


一番残念だったのが字幕で、「天使祝詞(劇中の歌で唱えられる祈りの名称)」を「アンジェルスの祈り」と訳し、「サンタンジェロ城(地名)」を「天使の城」と訳したあたりで、出来はお察しください。一般名詞だとみなして「天使」と訳すか、固有名詞だとみなしてイタリア語の発音をカタカナで「アンジェル」と書くかは確かに難しいですが、慌てて訳して誰も確認していない感じでした。
あと、スカルピア(ローマの警視総監でトスカを手に入れようとする)の一人称が「私」だったり「わし」だったりして、重唱の最中にどっちのセリフだかわかりづらかったです。
歌詞の語順にとらわれすぎなのか「私は思ったのです。○○○○(改ページ)××××だと!」みたいに、字幕のページをまたいで文が続くために読みづらかったりもしたのも気になりました。あれだと落ち着いて舞台を観れません。
超大雑把な話の筋書きとしては、トスカとカヴァラドッシの関係を、スカルピアが機会と権力を利用して奪おうとする、という分かりやすいものなので、もう少し字幕がしゃんとしてれば落ち着いて音楽と舞台を楽しめたのにと思いました。