タイムリミットは5分

学生がより積極的に海外渡航をするにはどうしたらよいのかという勉強会みたいなものが年明け1月9日にあるのだそうです。その場で「学生に広く異文化体験をするきっかけを作る、後押しする」ために「IAESTEでの体験を熱く語り」つつ「海外渡航のために、大学や社会にやって欲しいこと」を述べよというお題が来ました。
私も後輩たちにはぜひ海外へ行って見聞を広めるのはもちろん、海外の友人を作ってほしいですし、海外から母国を観察する機会を持って欲しいので、こういう企画では喜んで発表したいと思います。
ただ、今回のこの企画では、発表時間が5分しかないのだそうです。発表時間が短ければ短いほど通り一遍の発表しかできないので、これは困りました。海外に行けば、日本以外の社会の仕組みに触れることもでき、海外に幅広く友人を持つ機会を手に入れ、さらには自分の自信にもつながる、と概念を書くのは簡単です。しかし、なぜその国へ行くことにしたのかといった背景説明や、海外インターンではどんな生活をするのかといった具体的な体験談を語るには、5分という時間はあまりに短すぎます。せっかく、ボスニアという普通の人ならまず行かないような国でインターンをしてきたのですから、こういう部分をぜひ掘り下げたいのですが、どうやら今回は無理のようです。
さらに聴衆は「学内外から来る教育関係者や学生」だそうなので、これも難易度を上げます。まず、学外から人が来るということは迂闊なことは言えません。さも真面目な学生が海外へ行って自分を磨いてきたかのような発表をする必要があります。また、教職員に対しては「勉強になる体験をした」という趣旨の発表の方が評判が良いのですが、あまり堅苦しい内容にすると学生に対しては面白みに欠ける印象を与えます。私としては気軽に海外へ行ってほしいので、「目標意識を持った学生でないと海外インターンは難しい」という感想を持たれてしまうと困ります。
それらを無理にまとめようとしてパンフレット一枚に収まるような「海外インターンは勉強になるし面白いよ!みんなも行こうよ!」みたいな薄っぺらい発表をしてしまうと、聴衆にとっては情報ゼロになってしまいます。これでは本末転倒です。
という感じに、せっかく機会をもらったのだから、難しくてもなにか記憶に残るような発表をしたいと思います。