インドは今日も暑かった(8)

この日は別の研究者の方と会議の予定だったのですが、諸般の事情でお流れになってしまい、車で一時間ほど行ったところにあるマニカラン(Manikaran)という場所のヒンドゥー教の寺院に行くことになりました。なんと温泉が湧いているのだそうです。
山間の狭い道路から橋を渡ったところにあるため、道路のある側は参拝客向けの駐車場や建物を工事しており、道路からの眺めは悪いですが、川の向こうからは湯気が上がっています。


人が多く移りこんでいたで写真は控えますが、橋を渡り白い建物に入ってすぐ右に湯船が見えました。源泉かけ流しの20メートル四方ほどの湯船は濁っており、かすかに屎尿のような臭いがしました。お湯は上澄みをあふれさせていたので、多分、湯船の底のほうは何年も洗っていないのでしょう。40度以上ありそうな高温でした。また、地下に設けられたトイレは、接している岩盤が暑いのか壁が熱かったです。手を洗う水もかすかに硫黄の匂いがする温泉水でした。
さて、入り口を左に曲がると女性用のプールがあり、その先にある階段を上ると食堂、さらにその上に礼拝所があります。食堂や礼拝所では入口で薄茶色の三角形の布を渡され、それで髪の毛を隠さねばなりません。そういうしきたりだからと言われればそれまでですが、なんだか見た感じは間抜けです。この寺院では、午前2時から祈りをはじめ、夜の10時まで僧侶が交代で聖書の言葉を読むそうです。
寺院の裏手は商店街になっていて、土産物なども買えます。また、ここの温泉水は聖水として汲んで帰れるようです。1リットル入りの白い専用のペットボトルが一本20ルピーで売られていました。寺院の隣から湧き出ており、相当な高温です。なにしろペットボトルに湯を入れると、プラスティックが融けるような臭いがしました。昔の碓氷峠で売っていた峠の釜めしを買うとついてくる緑茶のパックのような臭いがします。

山奥で交通の便が悪い割には、ヨーロッパ系の観光客が多かったです。