ミャンマー(1)

ミャンマーで学会が開催されるのです。今回は自分の研究ではなく自分が所属しているプロジェクトについての発表なのですが、普段といっても開催地は先進国か開発途上国の中でも比較的開けたところへしか行かないので、楽しみな反面少し不安でもありました。まあ、初めていく場所なんていつでも緊張するのですが、去年の今頃もそういえばインドへ現地調査に行っていたので、学会であっても驚かなくてよいのかもしれません。
現地調査と学会だと行く場所が同じでも難易度がだいぶ変わります。現地調査なら現地に受け入れ先というか協力者がいるので、言葉が通じなくとも文字がわからなくとも空港でその人と落ち合えれば万事解決なのですが、学会だと学会出張費に現地のガイドなんて出ないので少なくとも会場までは自力で行かねばならないのです。ちなみに日本がからだとヤンゴンまでは直行便が出ていますが、学会場はネピドーというそこから350キロほど離れた場所なので、難易度がやや上がります。理想的には会場の都市まで飛行機で行き、空港からバスかタクシーで会場から徒歩圏のホテルに直行するのですが、そういうわけにもいきません。ネピドー行きの飛行機というのもあるのですが、国際線は休日に飛ばないし国内線は航空会社が陸路での移動を推奨するほどきちんと飛ばないらしいので、ヤンゴンまで飛行機で行き、そこからバス移動しか手段がありません。幸いにして交通の便が悪いことを学会事務局が気づいたのか送迎のバスを出してくれるということになりました。
そんな経緯で、土曜日はまずヤンゴンに向かいます。成田を11時に飛び立ち現地時間の3時半ごろにヤンゴン国際空港に着きました。時差が2時間半あるので7時間くらいの旅でしょうか。
機内映画は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」の3本。どれも楽しかったです。
オール・ユー・ニード・イズ・キル」はいわゆるエイリアン侵略ドンパチングものなのですが、主人公が最初頼りなく軟弱でそれが次第に成長していくようすが日本のライトノベル原作の雰囲気を出しています。原作からはいろいろ改変されていますが、同じ記号化されたキャラクタたちでも、私はハリウッド版の方が好みでした。
「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」はアメリカ生まれのモナコ公妃が国家の危機に際して成長していく物語ですが、画面作りが優雅で少し昔っぽい感じが好感度高いです。ジャンニスキッキの「私のお父さん」のシーンは盛り上がります。
シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」はシャーロックホームズを主人公にした映画やテレビドラマの中でもアクション色が強くて面白かったです。小説は読者が人物を想像できるのがよいですね。
昼間から3本も映画を見てからヤンゴンに着きました。気温29度で一気に夏です。
両替ののちタクシーで市内のホテルに向かいました。荷物を置いた時点で夕方の5時半、大抵の施設は閉まっているのですが、寺院だけは夜までやっているのでお寺に行ってきました。
市の中心部にあるスーレー・パヤーです。白い石造りの伽藍に金箔が張ってあります。


東南アジアのお寺は建物から仏像まできらびやかにするのが一般的ですが、今ではLEDで後光がピカピカに輝く仏像ばかりです。
極彩色に塗られた仏像は良いのですが、LEDはなんかイマイチありがたみを感じないのは私が古いのでしょうか。
夕食は同行の同僚と市内をうろうろしているうちに英語のメニューを出しているのを見つけたタイ料理屋にしました。