リレー小説その2
昨日は、道に迷ったサンタクロースがケイトのところに転がり込んできたところまででした。
転がり込むにしても、煙突から落ちてきたとか、窓や天井を破ってきたのではなく、律儀に玄関から入ってきている辺りがほほえましいですね。さて、今回はケイトとサンタさんのやり取り編です。
- 第四話、気づかれた中身
「付いてくるだって?」
サンタは思わず聞き返しました。
「わしが分かるのかい」
「もちろんよ。サンタさん」
その一言でばれていないと分かったサンタは、大きく笑って「いいだろう」といいました。
しかし、ケイトはその招待に気づいていたのです。
- 第五話、滑り出す橇
サンタとケイトを乗せた橇は森の中を進みます。
狼の遠吠えは確かに怖かったのですが、むしろ叔父さんと一緒に橇に乗っていることのほうが、ケイトには大きな喜びでした。
「次のこの名前はベティーというんだ。そして、その仔の母親はサラ ブラウンというんだよ」
「サラですって?」
ケイトはその名前に聞き覚えがありました。さて、誰だったのでしょう。
- 第六話、謎めいた女
サラ・ブラウン。
ケイトは彼女を知っているはずでした。でも思い出せません。誰だったのでしょう?
思いあぐねた末、ふと手に取ったハンカチを見て、彼女は思い出しました。