本屋運がいい!のか?
何の気なしに買ったマルドゥック・スクランブルが面白かったのに味を占め、俄然消費欲に目覚めた私が思いつきで買ったブラック・ラグーンも面白かったというお話。マルドゥック・スクランブルもどろどろしたバックグラウンドがありましたが、こちらの漫画もそれなりにどろどろした背景。R15ってとこでしょうか。
- 作者: 広江礼威
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2002/12/12
- メディア: コミック
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私個人の物語論になってしまいますが、面白い物語というのは、ぶっ飛んだ設定とお決まりのパターンの塩梅によって生まれると考えています。フィギュアスケートなんかと一緒ですね。イナバウアーだけでは金メダルは取れないのと一緒です。それ以外の技の完成度や順番が高く評価されて初めて表彰台に手が届くのと同様、あらゆる物語は大技と小技、予想された展開と予想外の展開のコンビネーションがあってこそ面白いのだと思います。先日、マルドゥック・スクランブルのときに「先が読めてつまらない」見たいな事を書きましたが、これは、ちょうど小技が長すぎたあたりで気分転換に書いていたため、次に来る大技を予想していたせいではないかと自己分析しています。フォローしておきますがマルドゥック・スクランブルがつまらないということはありません。面白いです。
さて、ブラック・ラグーンに戻りますが、展開の速さと派手なアクションが気に入りました。ちょっと話の広がり具合が早すぎる気がしますが、どこまで行くかお楽しみです。シリアスとギャグのコントラストの具合が、私にはちょうどよい気がします。壷はネオナチのブリッツさんご自慢のカスタムルガー(2巻)。読んだ瞬間「いあそれはルガーの形をした何物かであって……フルスクラッチ?」という言葉が頭をよぎりました。お馬鹿な銃を振り回すブリッツさんは、あえなくヒロイン、レヴィの凶弾に倒れますが、こういう楽しいキャラを惜しげもなく殺せる作者の豪快さも好きです。
惜しむらくは「ガテン系の闘うヒロイン」と「頼りなげな頭脳労働の主人公」にそろそろ食傷気味ってことと、この構図を解消したら物語が成り立たないということです。イヴァーンが強すぎるのはさておき(笑)
刊行されている五巻まで読みましたが、なかなかどうして楽しませてくれます。ブックオフでこの人の昔の本、売ってないかな。