先にやるべきこと

物事には優先順位というものがあります。
その順位を瞬時に適切に決定するのがモデル化された人間の姿です。実際の人間がそんなことをしないのは言うまでもなく、仮にやったとしても順位の判断基準は人それぞれです。だからこそ多様な人が存在できるともいえます。
もし世界中全員の判断基準と判断の結果が一致すれば、世界は今よりも上手いこと機能するとともに、より生きづらい世界になることでしょう。
そんなことを思いついたのは、何を隠そう趣味に奔ろうとして翌日の課題の締め切りを思い出し、泣く泣く次の機会を待つという毎日毎週毎月毎年のパターンからの脱却はできないものかとふと思ったからです。脱却する方法を考えると、これが意外と難しい。私たちの価値観というのは、携帯の予測変換と同じく、同じパターンを繰り返すたびに同じ轍を通ろうとする力がより強くなるのです。一念発起して新しい価値観に切り替え、それが自然にできるようになるまで、その価値観を強固に維持することもまた労力が要ります。考えただけでもダルい。
かくして私は、年を取るにつれて一歩一歩頑固親父への道をひた走ってるわけです。
人間って怖いですね。