おネギ本公演

夕べはオネーギンの本公演でした。
舞台の上、舞台の裏、オケピの中、もろもろの成功と失敗を学んで以降の公演につなげられれば良いと思います。
まー最低でも「ほうれんそう」は学びましょう。「報告」「連絡」「相談」の頭を取った有名な標語ですが、自分の頭の中だけで完結して独断専行をすると、大抵影響を受ける人が出て面倒なことが起きます。社会性、計画性、公共性とかも学ぶべき人がいたような気がしますが*1、どうせ二十歳を超えてそれらが最低ラインに達しない人に何を言っても無駄かな。そういう意味では私にはいい勉強になりました。
以下は私が本公演で勉強したこと。



前夜に携帯電話が起動しなくなり、急遽充電した昔の携帯で本公演に望むことになったのですが、これは少々怖いものでした。というのも、携帯の電池が弱っており、ひとたび5秒以上通話をすると電池の残量がなくなってしまうのです。つまり、連絡の受信は可能であっても、緊急時にはめっぽう弱い。そもそも私に電話をよこす人など滅多にいないのですが、0ではない以上、そして本公演という、迅速な通信が求められる場面が生じやすい環境では、不安でした。実際、公演終了後から電池の残量がずっと1だったりします。


そんな不安を胸に、着替えなりランスルーなりをやっていたわけですが、早速、字幕未完成という不具合が。訳し終えてはいたらしいのですが、3小節のあいだに歌詞そのままに「幸福はありえたのです!」が3枚入っていたりという、観客にはあまり優しくない出来。字幕から目が離せない舞台って悲しすぎる。「もっと短くまとめたほうがいいんでない?」とこないだ作っている時*2に言った記憶があるんだけどなぁ・・・で、再編集のお手伝い。2幕の頭までと3幕の一部までしか終わらず、残った部分で字幕操作を迷子にしてしまったのは悔やまれます。まぁ、誰が字幕操作するか前の晩に決まったり、番号や切り替えのポイントすら何にも記されていなかった時点で知れきった往生ともいえますが*3


誰もパネルやホリを蹴飛ばさず、オケピに落ちずに済んでよかった。特に踊りのシーンは場ミリをしっかりしておいてもらってよかった。そもそも、踊りの振り付け師が振り付けを決める際、動ける範囲を十分教えてもらえずに見切り発車させられたらしいのは、公然の秘密。みんなよくあの練習量であそこまでできたと思います。


ある曲では両袖から合唱が入るために、直前の幕裏合唱のテレビ中継は一台のテレビで舞台の両袖を振るという注文がだいぶ前に出ていました*4
そのとき「それは距離があって無理なんでない?」「なんとかします」みたいなやり取りをおこなったので、なんとかなってると信じて当日に臨んだのですが、最初にモニタが置かれていた二袖だと遠い上に人形が邪魔でとてもじゃないけど反対側の袖の人は歌え無そう。しょうがないのでゲネではモニタのある上手側に全員を集めて、下手から入場する人には全力ダッシュを命じましたが、移動距離が長すぎて時間内に登場しきれませんでした。そこで「モニタを中割りの後ろにしておきます」という話に一度はなりました。
ところが、開場する前に見てみると、モニタが二袖から移動していない。最後の確認で合唱が全員揃っていたときに「これから動かすのね?」と確認したら「コードの延長が足りなかったので無理でした」とのこと。おいおい、そういうことは先に教えてくれ。対策は未定とか言われても、今決めなかったら舞台裏のどこに集合したらよいのか、役者が困ってしまうじゃないか。で、結局モニタがある側に全員集合して全員上手から入ることに。
これって、私が振る側の責任者だから過敏になっていただけかなぁ?
でも、あの状態で対策をとらずに本番やったら、事故起こってたと思うんだけど。


あとなんかいろいろあった気がするけど忘れた。


最後は、オールナイトをして帰宅。
半年ぶりに中間管理職から開放されました。
関係者の皆様お疲れ様でした。おそらく私が合唱団員として歌うことは当分無いと思いますが、いろいろ勉強させていただけたことを篤く御礼申し上げます。みんなが楽しんで公演できたのであれば、幸いです。
ご来場の皆様、ありがとうございました。至らぬ点も多かったと思いますが、ぜひともまたのお越しをお待ち申し上げます。

*1:私が十分それらをこなせていたかどうかは知らない。できていたつもりだけど。

*2:作っているのがこないだの時点で既に遅いとは思うけど。

*3:事前にボーカルスコアに切り替え位置を記しておけば、再編集が間に合わなかったところも迷子にはならなかったはず。

*4:振る人を2人にすると袖ごとに歌うタイミングが変わってしまってまとまらないので、振る人が1人なのは固定。というか、そもそもモニタが一台しかない