Der Untergang

こないだチャンネルを回していたら、ケーブルテレビで「ヒトラー最期の12日間」をやっていました。今日はその再放送だったので、見逃した部分を含めて全編視聴。今日の日記のタイトルは、この映画の原題です。


1945年4月20日から31日までのヒトラーとその周辺、市街戦で破壊されてゆくベルリンの様子をドキュメンタリのように映し出す映画です。プロットもしっかり作られており、登場人物たちのつながりや精神状態が細かく描写されています。
狂気、という安易な単語を用いるのが適切かは分かりませんが、そこにはもはや叶わぬ夢と知りつつもしがみつく人々と、その狂気の世界にからめとられて抜け出せなくなった人々、そして、国家の中枢が狂気に支配されたために動けなくなった人々が、確かに描かれていました。
ベルリンが狂気に支配されるまでの過程はさまざまであり、そこには確かに人々の欲望と希望、そして多くの迂闊で楽観的な判断がありましたが、この映画では最後の「破綻」の瞬間だけが描かれております。登場人物たちや、その人たちがそこに至る経緯については結構事前の知識が必要ですが、ブルーノ・ガンツの迫真のヒトラーはもとより、多くのそっくりさんが出ていて見ていて楽しいです。



まあ、なんだかんだエラソーなことを言っても、この映画を見ようと思ったきっかけは、嘘字幕シリーズなんですけどね。