うちの教授には「世話焼きモード」と「放置プレイモード」があって、通常は放置プレイモードなのですが、定期的に進捗を報告しないと世話焼きモードに入ってしまい、細かい指示が短時間で飛んでくるようになります。
後一歩のところで行き詰まっているときは、あえて進捗を報告して世話焼きモードを引き出し、ありがたい助言を元に最大の難所を越えるというケースも有ります。
ただし、「どこから手をつけたらいいのか分からない」状態で世話焼きモードが入るのはおもしろくないですし*1、教授の示唆は常に的を射ているとは限らないので、自分の意見をきちんと持っている状態でないと世話焼きモードから脱出できません。タイミングがなかなか難しいのです。
で、年度末に帰国した研究生がやり残した研究を私が引き継ぐはずが、自分の研究にかまけて4月いっぱい手をつけていなかったために、先週の金曜、とぉとぉ教授が世話焼きモードに突入。昨日今日と教授の示唆と戦う羽目に。
いや、私もこの仕事を忘却の彼方に追いやっていたわけでは決してなく、むしろ「上手く行きそうなものはないか」を考えており、実は自分の研究テーマの問題と根っこは同じなんじゃないかな〜*2と考えていたのですが、一方で、教授はもっと簡単に解決できるのではないのかとお考えの模様。
うーん。いや、素朴に考えると確かにそれでもうまく行きそうなのですが・・・
まあ、案の定上手く行かなかったのですが。

「上手く行きませんでしたー!」
「そうかー!それは残念だったー!」

と、簡単に引き下がってはくれないのが世話焼きモードの恐ろしいところで。

「上手く行きませんでしたー!」
「そうかー!ならこっちをやってみろー!」
「やっぱり上手く行きませんでしたー!」
「そうかー!ならこっちをやってみろー!」

が、エンドレスで続いてしまうのです。
もちろん、教授は研究者として私の人生よりも長い期間を過ごしているので、ご自身の方針には自信があります。一方で、さすがにこのテーマに専従して3年目になると、あたりくじは引けなくても外れくじの気配を感じる程度の嗅覚には育つわけでして・・・
従って、必要とされるのは

「上手く行きませんでしたー!」
「そうかー!ならこっちをやってみろー!」
「やっぱり上手く行きませんでしたー!こういう原因も考えられるので、この方針は外れ臭いですー!それとは別にこっちから何か臭うんですけど行ってみていいですかー!」
「そうかー!なら行って見て来いー!」

と、途中で世話焼きモードを抑える能力となるわけです。
いっぺん収まってもらえれば、放置プレイモードになるのですが。
果たして明日、無事に放置プレイモードに戻ってくれているのでしょうか。
ちなみに、この状態で世話焼きモードが収まらないと、割と頻繁に見に行った結果を聞かれて、それはそれで面倒なのですが。

*1:ピンからキリまで教授がルート取りをしてしまうので、学生の勉強にならない。

*2:どうすれば解決するのかは不明。現在、神様が降臨してくれるのを待っている。