富士山に行ってきた

IAESTEの企画で富士山に登るというものがあり、研修生と日本人が総勢40人でご来光を拝みにえっちらおっちら富士山に登ってきましたというお話。


夕方4時に東京を立ち、一路富士スバルラインの5合目へ。
さすがに富士山の5合目ともなると、夕方は寒いくらいで長袖が必要でした。連休初日ということもあってか、観光客も山のようにおり、ご来光を拝みに17日の晩に入山した人はなんと7千人もいたのだとか。
物好きな。
多くの登山客が利用する登山道というだけあって、登り道は良く整備されており、歩きやすかったです。これなら軽装備の研修生たちも安心。むしろ、登るペースがバラバラで先頭と最後尾で標高差が400メートルくらい出来ていたようで、なかなか集団での登山というのは難しいものがあると感じました。
それだけ間隔が開いたのは、ペースだけでなく他のツアー客も含めて長蛇の列を成しており、九十九折の登山道が一面ヘッドランプに照らされているような有様で、抜きつ抜かれつするうちに自然と間隔が開いてしまったというのもあります。現に、私は先頭集団でフランス人と話しながら登っていたのですが、高々標高差を200メートル稼ぐために30〜1時間もかかってしまうほどでした。このペースだと体が温まらず、とても寒い。止まって休憩していると10分と経たずに凍えてしまうのですが、登山道を登っていてもスピードがちっとも出ないのでやっぱり寒くて仕方がない。せいぜい止まっているよりはマシというほど。
それにしても、体力が危うい登山者は、無理してツアーに参加して登ろうとせずに、もっと2〜3泊するくらいのゆっくりしたペースで登るわけには行かないのでしょうかね。苦しげに岩場にしがみついて四つんばいになっている人を見ていると、いたたまれないのですが、一方でもう少し楽な計画で登るわけには行かなかったのかと思わずにはいられません。


そんなこんなで、夜の8時過ぎに登り始めたはずが、山頂についたのは午前3時。日の出までにはまだまだ時間があります。しかし、風の強いこと強いこと。気温は0度前後なのでしょうが、風のためにもっと低く感じられました。トレーナー程度の軽装備で登ると大変。

でも、朝日は綺麗だったので、私は満足。フランス人たちも嬉しげな顔をしていました。
集合時刻は10時で、余裕を感じた私は迂闊にもお鉢を一周。
富士山は卒論/修論で扱ったので、何となく感慨深いものがあります。


そしてくだり。
降りは登りと別の登山道になっていて、軽石の敷き詰められた斜面を歩く、というか滑るようにして降りていきます。砂埃をもうもうと上げつつ多くの登山客がずるずると降っていくのです。
ところが。
足の裏に水ぶくれが出来てしまい、私は途中からペースダウン。
しかも、下山道は途中から砂地ではなく踏み固められていない砂利道になってしまい、斜度が変わっていないために大変おりづらい道になってしまったのです。おのれは登山客の脚を破壊するつもりか!
とてもじゃないですが、こんな石がゴロゴロしている斜面を迂闊なスピードで駆け下りたら、石が転がった瞬間にひっくり返りますし、そうでなくても脚にかかる振動が大きすぎてすぐ疲労してしまいます。
普通に降っていけば3時間くらいで着くコースなのですが、足の水ぶくれも災いして、集合時刻に30分遅刻。
幸いにして帰りのバスには間に合いましたが、着替えるヒマはありませんでしたとさ。


全体的には一人の行方不明者も出さずに、全員無事に富士山を登れたらしいので、大成功といってよいでしょう。幹事の人たちはお疲れ様でした。