これが節電の威力だ

報道によれば、熱中症で人がバタバタ倒れているとか。それもそのはず、今日、東京の気温は35度もあったそうです。暑い暑い。
ちなみに、東京電力が2008年に最大電力6千万[kW]を記録したのですが、このときの最高気温が34.6度。つまり、節電しなければこれくらいの電力を今日、消費していたかも知れないわけです。
それにもかかわらず、今日の消費電力のプロットは、去年の今頃とちょうど同じ程度でした。ちなみに、去年の6月29日の天気は、晴れ、最高気温27.9度です。去年よりも7度も高いのに、使っている電力量は同じくらい。7度分の差が、工場の生産だけでなく、みんなの体力によって賄われているという構図です。
とはいえ、自然の風だけではやり過ごせないために、さすがにうちの研究室でも冷房が入りました。うちの大学は、毎年契約電力量を上回ってしまうらしく、15パーセントの節電要請に対して、30パーセントの節電目標を掲げています。うちの研究室が入る建物では、通常、電力消費のうち40パーセントをサーバ群に充てさせられていて削れないので、削減目標を達成するためには残った60パーセントを半分にしないといけないみたいです。


さて、節電節電うるさく書きましたが、子供や老人といった体の弱い方々は、無理をせずに冷房を入れ、水分と適当な塩分を摂るべきです。それくらいの電力の余裕は、まだあります。東電の最大供給能力まではまだ数パーセントの余裕がありますし、緊急時には揚水発電なども含めて多少のへそくりがあります。そういう残った余力は、使わないと命に関わる人たちが使うべきです。
ちなみに、どっかで拾ったのですが、熱中症で人がバタバタ倒れたという記事に、こんなコメントをつけている人が。

エアコンを停めた人が亡くなったのは悼ましいが、それはエアコンを停めた(恐らくご本人の)判断が原因である。節電を強調したといって報道が責められる筋合いではない。

まあ、手前の尻に火がついたらくるっと意見が180度変わるのでしょうけど*1、こんなどこの独裁者ですかみたいな認識をされてまで、誰も死にたくはないでしょう?

*1:前提としての、節電に協力してエアコンを止めた結果として、熱中症にかかった人が実在するのかは知らない。