インドは今日も暑かった(5)

3時間半という中途半端な時差は補正しづらいようで、夜明け前に目が覚めました。おかげで、インドの日の出を撮れました。

気候が少しずつ変わっているようで、サトウキビが減って小麦やキビ、コメが見えるようになりました。朝の線路は沿線住民の憩いの場です。皆がレールの上にしゃがんで砂利にめがけ用を足すのです。時折線路を道路代わりに歩く人が、みなレールの上を歩いているのが不思議だったのですが、線路脇はこのように沿線住民のトイレと化しているので、レールが一番清潔なのです。もちろん、住民だけでなく客車からも屎尿が垂れ流しなので、住民のマナーが悪いという話ではありません。線路周辺は不潔だという話です。そのせいか都市部でも線路近くにスラムが集中し、スラムから出るごみは線路わきに集積されています。インドでは割と自由に線路敷きへ降りていけますが、むやみと遊びに行くものではありませんね。
そんな光景を眺めながら、10時半にニューデリー駅に到着しました。日が照っており暑いです。

デリーのあたりから、ホーム上の牛や犬の数が増えてきました。ムンバイ近郊では犬も牛もほとんどいなかったのですが、この辺りでは牛が1〜2頭必ずいます。犬も数匹で群れています。暑いのか日中は木陰でごろごろしていますが、時折残飯をあさったりしています。
デリーから北の地域はインドの穀倉地帯と呼ばれるだけあって農業が盛んです。ガンジス川やその支流がもたらす豊富な水を利用して、見渡す限り田畑が広がっています。日本と違ってイネばかりでなくトウモロコシ、キビが一枚一枚広い面積を割り当てられています。刈り取った後で焼畑をしているところもありました。虫が出たのでしょうか。
16時にチャンディガル駅に着きました。30時間の列車の旅を終え、ようやくこの夜はホテルです。